JSR株式会社 様

「ネクストセット・組織ドキュメント管理 for Microsoft 365」を活用して、社内ポータルの移行に成功

半導体材料、ディスプレイ材料、エッジコンピューティング関連材料などを扱うデジタルソリューション事業で、業界の重要なサプライヤーとしての地位を確立しているJSR株式会社。Notes/DominoとオンプレミスのMicrosoft SharePointの併存状況をSharePoint Onlineへの移行とネクストセット・組織ドキュメント管理 for Microsoft 365で解決。社内ポータルの移行に成功した。

貴社の概要・特長について教えてください

1957年に日本初の合成ゴムメーカーとして創業しましたが、Materials Innovationという企業理念に基づき、事業の多角化に成功。現在は、半導体材料やディスプレイ材料などを手がける「デジタルソリューション事業」、バイオ医薬品の創薬・製造を支援する「ライフサイエンス事業」、そしてABS樹脂を中心とした「合成樹脂事業」の3つを柱にしています。

ネクストセットのMicrosoft 365アドオンツールを導入したきっかけは?

長らくグループウェアと社内ポータルにNotes/Dominoを活用していましたが、その後、社内ポータルにオンプレミスのMicrosoft SharePoint(以下、SharePoint)で構築したツールも加わることになり、併存する状態にありました。
Notes/Dominoに関しては、最新の業務ニーズへの対応に限界を感じる状態になっていました。また、SharePointで構築したポータルも保守サポート終了が見えてきたことから、SharePoint Onlineへの移行を検討する必要がありました。ポータルをNotes/DominoからSharePointに移行した経験から、Notes/Dominoで開発したアプリのSharePointOnlineへの移行は難易度が高く移行コストも高額となることが予測され、課題となっていました。
この課題を解消するために、2019年5月頃から具体的に移行の検討をスタートさせ、SharePointプラットフォームに構築していくことや、国産のポータルサービスに移行することなど、いくつかのソリューションが選択肢になっていました。
ソリューション選定にあたっては、JSRにおけるMicrosoft 365の有効活用が重要な判断要素となっていました。
社内でMicrosoft 365の活用が続いていくであろうことを前提にすると、実用面でもコスト面でも、ほかのポータルサービスに丸ごと移行する可能性は低くなりました。Microsoft 365を活かすべく、SharePointにアドオンする形で利用できるサービスが最適だろうという結論に達しました。
そこで選定されたのが、ネクストセットが提供するMicrosoft 365のアドオンツール「ネクストセット・組織ドキュメント管理 for Microsoft 365」(以下、組織ドキュメント管理)でした。

JSR株式会社 様JNシステムパートナーズ株式会社 システム部
業務第四チーム グループリーダー 藤代雅俊氏
ネクストセットのMicrosoft 365アドオンツールの概要、現在の運用状況について教えてください。

組織ドキュメント管理は、Microsoft 365と同環境でシームレスに動作するドキュメント管理機能ツールで、SharePointサイト上で運用できる特性を持っています。Notes/Dominoからの移行ツールが提供されていたことにも大きなメリットを感じ、約2カ月間の比較検討のうえ、2019年7月に組織ドキュメント管理の導入を決定しました。候補に上がってから決定まではスムーズで、とくに時間はかかりませんでした。こちらの要件に照らし合わせれば、ほかにフィットするソリューションはなく、結果的に組織ドキュメント管理一択だったという印象です。ほかの国産ポータルサービスと比較すると、想定されるコストは組織ドキュメント管理の5倍から10倍でした。

導入決定から、本格運用開始までの期間は? また、導入時に悩んだ点、苦労した点があれば教えて下さい。

選定が決まった後、旧ポータルからの切り替えに着手し、最終的にすべての切り替えが終了したのが2020年5月。それから本格運用が始まり、アドオンツールの機能を活かして社内ポータルの掲示板機能を使ったり、Notes/Dominoで作成されたWebアプリの運用を行ったりと、基本的にスムーズに運用できていました。
とはいえ、ポータルのトップページの表示レスポンスが悪かったり、Notes/Dominoの独自機能を多用したマスターがうまく機能しなかったりと、時折課題は出てきましたが、ネクストセットの柔軟で丁寧なサポートを受けて、一つ一つ解決していきました。
トップページにもネクストセットに登録された情報を表示させる必要があるのですが、ネクストセットのWebパーツを利用せず、ネクストセットのデータを成形しSharePointのリストにすることでレスポンスに対する問題に対応しました。Notes/Dominoで作りこんだ機能の実装については、ネクストセットデータをオンプレ側でデータを成形し、再度ネクストセットにアップロードすることで機能を再現させました。

JSR株式会社 様JSR株式会社 システム戦略部 高橋大氏

一方、ユーザーへの周知・啓発面では苦労はほとんどありませんでした。オンプレのSharePointの時代とほぼ変わらない使い勝手で、「使いにくい」といった意見も含めて、ユーザーからの不満は特に出ていません。ポータルが置き換わったといっても、ユーザーとしては従来と同じようなことが当たり前のようにできているわけです。そうした場合、あえて評価する声はなかなか聞こえてこないものなので、何も意見が出ないということこそ、成功している証しだと思っています。

担当者として、ネクストセットのMicrosoft 365アドオンツールを導入してよかったと思ったことは?業務に変化はありましたか?

社内掲示板機能の移管において、仮に組織ドキュメント管理を採用しなかった場合を想定すると、調査・実行のリソースをもっと取られていたと思います。加えて、以前の仕組みを踏襲しながら新たな仕組みに切り替えるケースでは、何らかの不満が起きやすいものですが、ユーザーからそうした声が上がっていないのも、導入して良かった点だと感じています。
また、UIがSharePointと比べてわかりやすいことに加え、社内掲示板などで必要な機能が当たり前に揃っていて、要件定義で必要となる確認項目もSharePointよりはるかに少ないため、開発にコストや運用負担をかけずに済むのがうれしいですね。また、SharePointでは難しかったNotes/Dominoのアプリ移行も実現できましたし、SharePointと一体でサービスを提供できたこと、ポータル機能をクラウドサービスに統一できたこともよかったです。

JSR株式会社 様
今後の予定は?

ユーザーに特段の不満なく使われている現状があることから、現状、新たなアドオンツールを追加導入して改良などを行う予定はありませんが、AIには注目しています。

今後、導入する企業へのアドバイスがあれば教えて下さい。

Microsoft 365を活用したいけれどもフォーム開発に苦戦している企業や、Notes/Dominoの資産をこれからも活かしていきたいと考えている企業にとって、組織ドキュメント管理は開発のしやすさという点で適していると思います。そのほか、グループウェアに興味はあるもののメールやスケジュールなどの機能がMicrosoft 365と重複しており、二重投資にならないか懸念を感じている企業にとっても、組織ドキュメント管理はぴったりなサービスなので、検討に値するはずです。

基本データ
  • ●創立:1957年
  • ●社員数:7,644人(連結、2025年3月31日現在)
  • ●所在地:〒105-8640 東京都港区東新橋一丁目9番2号 汐留住友ビル 22F
  • ●導入アカウント数:5000アクント

JSR株式会社
【ホームページURL】
https://www.jsr.co.jp/

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